K嬢を車に乗せて、吉原をぐるりと一周。夕刻のこの街は、店先のネオンに明かりが灯ってキレイなんだよね。そして、隣に君が座っているだけで、いつにも増してこの風景がロマンティックに見える。
こんなことなら、もっと遠くのホテルを予約しておけば良かった。そうしたら、もっと長い時間ドライブが出来たのに。
【
竜巻野郎の外出デート大作戦②】からの続き
吉原の街を抜けて国際通りに出る。そして、目的地はすぐだ。何も言わずにホテルの地下駐車場に車を進める。
「えー!なにぃ?ホテルなの?」
「ちがうよ・・・このホテルの駐車場、かなり有名な青姦スポットなんだ」
「えー!ホント?あ!そういえばこの間、JR○○駅の近くでとっても使えそうな青姦スポットを発見したのぉ。ビルとビルの間なんだけどね、絶対人が入ってこないような場所で、でも、こっちからは歩いている人が見える感じで・・・」
こんなに夢中になって話し出すとは・・・冗談だって言いづらいなぁ(笑)
地下駐車場には警備員さんがいるので、もちろんカーセックスなんてできません。
車から降りて・・・本来ならすぐ移動して夕飯のつもりだったんだけど・・・駐車場から1階へ行くまでの間、K嬢がギュっと手を握ってくる。そうだ!予定を変えて、まず彼女にあれを見てもらおう。
フロントで部屋のキーを受け取り、エレベーターに乗り込む。先ほどボーイさんに教わったとおり、キーを差し込むと25階の表示にランプが灯る。
「えー?なんかすごくない?」
「このキーがないと行けないフロアなんだよ」
ふふん。
エグゼクティブフロアに到着し、K嬢をエスコート。部屋に入るなり「わあ☆」という彼女を尻目に、出窓に向かう。
「ちょっとこっちを見ててごらん」
スイッチを押すとカーテンが自動で開き、浅草の夜景が眼下に広がった。
「わーーーっ☆」
彼女の手を取り、出窓のテーブルに腰掛ける。ああ、さっきの夕景も良かったけれど、夜景もとってもロマンティック。【
祭りの後】に写メを掲出しているけれど、どう転んでも、実際に網膜を通して広がったパラダイスビューには100万倍敵わない。
しばらく二人で夜景を眺めていると、「ちょっとやってみたいことがあるのぉ!」とK嬢。なんだろうと思っていたら、壁のところまで歩いていき、ルームライトのボタンをオフにする。
「わーーーっ☆」
「おーーーっ!」
こういうことは普通、男子がするもんだよな。じゃあ、俺もちょっと気を利かせて、ビール好きのK嬢のために冷蔵庫へ。ガチャガチャやっていると、「あ!私がやるよぉ」と彼女。
ビールをグラスに注いで乾杯。
「Kちゃん、今までありがとう。そして・・・」
「えーーーっ!今日でお別れなのぉ?」
「ちげーよ。そして、これからも宜しくね!って言おうとしたんじゃん」
「あ、そうかぁ。ごめんね。びっくりしちゃった」
暗闇の中で、彼女が俺の手をギュッと握ってくる。俺は・・・彼女を抱き締めたいのだが、二人の椅子が少し離れていて・・・恥ずかしさをビールとともに流し込み・・・
「もっと椅子をくっつけて、イチャイチャしようぜーっ!(照)」
「うん♪」
右手で彼女の肩を抱き、左手は彼女の指を絡ませて。ああ、もうセックスなんてどうでもいいから、ずっとこのままでいたい。そう思っていると彼女が言った。
「ずっと眺めていても、全然飽きないねぇ」
本当にそうだ。でも、君とじゃなくて、ひとりきりで見ていたらどうかな?
視線を感じて彼女の方を見ると、ウルウルした目でこちらを見ている。さっきの俺の言い方・・・やっぱり変だよな。いきなり「今までありがとう」なんて言ったら、最後?って思うよなぁ。ああ、俺のバカバカバカバカ。そして、ごめんねKちゃん。
彼女を引き寄せてキスをする。ずいぶん長い間、互いの舌を貪り合っていたような気がする。唇を離すと、彼女が「てへ・・・」と照れ笑いをしながら、俺の足元に跪く。そして、俺のパンツのファスナーを・・・
おお!夜景を見ながら立ちバックでパコパコはクライマックスの予定だったのに、こんな序盤で始まってしまうのかーっ!
【
竜巻野郎の外出デート大作戦④】に続いてもいい?
■竜巻野郎の外出デート大作戦 ログ一覧【竜巻野郎の外出デート大作戦①】 完全なる外出デート計画 【竜巻野郎の外出デート大作戦②】 ときめきのアクシデント 【竜巻野郎の外出デート大作戦③】 いきなりクライマックス!【竜巻野郎の外出デート大作戦④】 海が聴こえる・・・【竜巻野郎の外出デート大作戦⑤】 K嬢の物語【竜巻野郎の外出デート大作戦⑥】 ダーク・ハーフ【竜巻野郎の外出デート大作戦[完]】 パートタイム・ラヴァー【解題】 快楽亭日乗といふのは恋愛小説のやうで御座いますエローなお買い物はアジア最大のエローサイト「DMM」で!
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