人間の内面そのものは、他人には窺い知ることはできない。
いや、もしかすると、自分自身にも理解できないものなのかも知れない。
人間の行為というものが、内なる衝動、自我、行動規範などに基づくものであると考えるなら、人の内面はそれによってのみ表現される。
モーニングで連載中の「へうげもの」が、ひとつの頂点を迎えようとしている。信長の死が最初の山場だったとすれば、利休の死は2つめの大いなる頂き。1591年2月28日。ついに、その日がやってきた。
作者である山田芳裕という人はビジュアルだけでなく、登場人物のキャラクターや物語までもデフォルメすることにより、テーマを浮き彫りにする人。武と数寄を秤にかけ、武を取った松永久秀は強大な力に抗うパフォーマンスとして爆死し、数奇を取った荒木村重はへりくだりながらも物欲まみれの人生を全うする。
「死」という「行為」さえ、登場人物の内面を表現する絶好の機会として捉え、ここぞとばかりにデフォルメするのだ。
歴史マンガ史上類を見ないような信長の壮絶な死も、自らを神と信じて疑わなかった彼の内面を表しているのだ。あんな死に方、神かデビルマンじゃなきゃできねーよ。
真に正義の人であった明智光秀は一介の僧を守るため自らが犠牲となる。己の価値観こそ至高と信じる山上宗二は秀吉にへりくだることを拒み惨殺される。侘び数奇を究めたノ貫は存在の痕跡を一切残さず姿を消す。
死に様こそ、登場人物たちの生き様であると言っているかのようだ。
そして、利休の死はいったい何を表すのか?
絶命まであと3回(【
へうげもの official blog】より)。
侘びの大成者でありながら、織部以上のへうげマインドを持つ利休。静かに消えゆく・・・なーんてことはなく、ターミネーターばりの大暴れ!?
さらに、利休亡きあと、朝鮮出兵、秀吉の死、関ヶ原合戦、大坂の陣といった数々の死=山場を経て、織部自身の死でクライマックスを迎える(はずの)この物語。
豊臣家との密通の嫌疑をかけられ、一言も釈明することなく切腹した織部。まだまだ先のことであるが、果たして、その死に様はどんな内的宇宙を見せてくれるのか?今から期待して止まない。
それこそが、「へうげもの」という物語の最大のテーマとなるはずだから。
森田童子 - たとえばぼくが死んだら
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