天正十九年二月二十八日。
聚楽第の千利休屋敷にて、利休死す。
村田珠光や師である武野紹鴎が始めた「侘び数奇」を継承し、華美な装飾の一切を削ぎ落としていくことで「黒」に辿り着いた利休。そして、それこそが至高の価値であり、オリジナルな自分自身なのであると気付く。
無から生じるオリジナリティなどなく、前人の業績を学び、のたうちまわるような試行錯誤の果てにアウトプットされたものが自分自身。茶聖と言われた利休が辿った道を、弟子である古田織部もまた辿るのか・・・?
2月26日(木)発売のモーニングに掲載された「
へうげもの 第九十二席 わびスキーが、お好きでしょ。 Tribute to SAYURI Ishikawa」(←毎回毎回サブタイトルのセンスが抜群だよな)にて、遂に我らが宗匠、切腹。
史実と異なり、「へうげもの」では主人公・古田織部が介錯人を務める。偉大な師父を乗り越えなければ、己が道を歩み出すことは出来ぬという気概の表れであろう。文化系マンガなのに、スピリッツは体育会系格闘技路線のそれだ。
床で腹を切る直前、座り心地の悪さと壁の狭さにマジで激怒りする利休。緊迫した雰囲気の中にあったはずの織部は、思わず吹き出してしまう。ぶひゃひゃひゃひゃひゃ。
そして、「それがあなたなのです」と最期の言葉を遺す利休。
闘魂伝承いやぁ。
絵柄も、そしてストーリーさえもデフォルメすることで、自ら描くマンガのオリジナリティを模索してきた山田芳裕らしいシーンだ。彼の全てが盛り込まれて溢れ出ている。読んでいて身震いがした。
利休の首を抱え、庭の前に立つ織部。
偉大なる王の死、そして、新たなる王の誕生を知った者たちが一斉にひれ伏す。
山田芳裕はここで前代未聞のカット割りをする。なんと4ページぶち抜きでこのシーンを見せているのだ。
■見開き2枚を合体するとこうなる。すげー。
正にへうげもの誕生!
圧倒的迫力、そして説得力をもって描き出した山田芳裕に感服。
映画やドラマになったら面白いだろうなぁと思っていたが、「へうげもの」を描けるのは山田芳裕のみと確信した。打ち切りの憂き目に遭わず、最後まで見せ切ってくれ!
Puffy - これが私の生きる道
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