快楽亭日乗R　少年はいつ大人になるのか？ : 新世紀エヴァンゲリオン劇場版｢Air｣

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少年はいつ大人になるのか？ : 新世紀エヴァンゲリオン劇場版｢Air｣

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 EVANGELION:DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に

かつて、すべての男は「少年」だったはずなのに。
いったいいつ男になったのだろうか？

「新劇場版」を鑑賞したら、なんだかとっても「旧劇場版」特に「Air」が観たくなった。
ホントはテレビシリーズを一気観したいぐらいだったのだが、そんな根性はないので･･･

「エヴァンゲリオン」は哲学的観念的アニメと言われることが多いけれど、単純に巨大ヒト型兵器の戦闘シーンを愉しむアニメでもあると思うんだよなー。

「Air」の中の弐号機 vs EVAシリーズ（量産機）のバトルは白眉。
気分爽快に９体のEVAシリーズをぶった切っていくアスカ。しかし、内臓電源が途切れた時、彼女と弐号機を待ち受けていた運命は！

キャーッ！
ロボットアニメという隠れ蓑を着た大虐殺＋壮絶リンチの名シーンだ！

それはともかく。
「Air」の見所は主人公・碇シンジと葛城ミサトのキス・シーン。

信じていた者に裏切られた喪失感。
大好きだった者を自分自身が殺してしまった後悔の念。
そして、人類を守るためとはいえ、得体の知れない敵と戦う恐怖。

改めて「旧劇場版」を観て、これほどの不条理はないよなーと思う。
主人公であるシンジには、エヴァンゲリオンに乗らなければならない理由はない。
というか、ふつう逃げる。自閉症になって当たり前。

You Are Asolutely Alone.

そんな少年に対し、大人の女性であるミサトは「ここで何もしなかったら、あんたを一生許さないからね！」と恫喝。

なぜココにいるのか、エヴァに乗って答えを見つけなさい。

え？そりゃー無理ないか。
あんな得体の知れない汎用ヒト型決戦兵器に乗らなくたって、自分探しの旅は出来るだろー。

それでも戸惑う少年に対して「大人のキス」。
そして、「帰って来たら続きをしようね」と囁く。

ミサトの目論見通り、エヴァの格納庫へと向かうシンジ。

はああああ。
セックスの力って偉大だなー（笑）

俺もこんな大人の女性に励ましてもらいてー。

きっと。
自分より大人の女性を見廻してみて、「やっぱいいです」と思った時に、少年は大人になるんじゃないだろうか。

年は取りたくない。